暗闇

疲れて帰宅すると、アパートの電気が点かなかったという経験をお持ちの人もいると思います。

うっかり部屋を出る際に電気をつけっぱなしにして行くと、日中の10時間程の内に蛍光灯が消えてしまったわけです。お風呂やトイレの電球ではさらに頻繁にこのようなことが起きると思います。

普段慣れた住まいの中とはいえ、暗闇の中で過ごす時間はいかがなものでしょうか。

暗闇の怖さ

暗い事は、単純にその辺りにつまずいたり、壁にぶつかったり、段差を踏み外すことに繋がります。町中に近い場所であれば外から入る光でなんとかなりそうなものですが、それでも見えない部分が出てくるものです。ましてや、郊外の方ではもう少し暗くなります。

いつもならば簡単に避けていられる小物も非常に危険です。また、どこに何が置いてあったかさえ半信半疑になるでしょう。

不安

しかし、だからといって注意して最小限の動きに留めていれば、自宅程度であれば怪我をすることは避けられることがほとんどだと思います。しかし、それとは別に、暗闇の中では不安感が高まるようにも感じられます。

暗闇の中にいると、何か怖い感じがして来るようであります。何かあるわけではないのですが、でも何か不安を感じるという類のものです。

夜中にトイレに目覚めた時などにも感じることと思いますが、静寂の中の暗闇では、おばけがでないだろうかとか、宇宙人がやってこないだろうかとか、こういうことも考えることがないでしょうか。さりげなく飾ってある人形の表情がわずかな光に照らされている様が意味深に見えたり、物音一つが非常に気になります。

安全が確保されているのは頭ではわかっていても、何か不安に感じるくらいですので、そこには本当的に身を守ろうとする意識が働いているのではないかと感じられてきます。

電気がなかった時代

月明り時代を遡ると、江戸時代など電灯がなかったころには暗闇はもっと身近なものだったことでしょう。

菜種油とか魚の油などで明かりを灯していたと聞きます。ろうそくは案外庶民の間には流通していたなかったそうです。昭和でも、街路灯が地方の隅々までいきわたるには相当な時間を要したのではないでしょうか。

どこかで聞いた話では、月明かりが非常に明るいものであったと、現代人には想像しにくいことを耳にした記憶があります。

※ここでは、不安と恐怖の相違については厳密にしていません。