臨機応変的なプログラムが必要となる。対象によりニーズも方法も異なる

ストレスマネジメントの対象者が誰であるかという点も、計画を立てるうえで重要なポイントになるのではないかと考えています。

もし、どこかの組織内でストレスマネジメントを進めることになった時、病院内、学校内、一般企業内では、それぞれ独自のプログラムを考案した方が、その組織に馴染みやすいはずです。

病院と言っても、1000名規模の病院から、数百名規模の病院とあり、その様子は異なるはずです。もし、文献を当たる場合にも、その文献はどのような条件の集団について実施されたものであるかをよく理解しておく必要があると思います。

一見非常に使いやすそうであると感じるプログラムも、ある組織には全く馴染みにくいということも起こり得ると思います。

そして、さらに細かい点に意識を向けるとすれば、その組織特有の体験があるとも考えられます。この点は、対人援助職のストレスのコンテンツでも触れています。

参加者の負担を考慮する

よく起こりがちなことに、組織の現状にマッチしないという事態が挙げられると思います。非常に有効性の高そうなプログラムを考案したとしても、対人援助職中心の、交代制で動いているような組織においては、ワンセット180分で計画を組んでしまったら、極端に参加できる人は少なくなってしまうかもしれません。

参加者側は、また新しい負担が増えたとあまりいい印象を持たない結果になるかもしれません。

  • 勉強会なのだから、大変でも積極的に出るべきだ
  • 仕事の一部なのだから

などと企画側は考えがちですが、どこからかある日やってきた人に高圧的な態度を取られたら、その時点で参加者とのラポール形成が困難ではないでしょうか。専門家・企画側には「役立てて頂く」くらいの、態度がまず必要ではないでしょうか。

そして、専門家側が卑屈になってしまうこともあると思います。プログラムを一所懸命に考案したのに、なぜ参加してくれないのか、意識が低いからではないか、などという気持ちが芽生え、なんとも不毛な方向へ向かってしまいかねません。

何より、新たな軋轢を生じさせることにこそ貢献してしまうでしょう。ギスギスした感じがすれば、それこそストレスを増やし、本末転倒です。

このような視点を隅に持ちつつ計画を立てて行くことにも意味があると感じています。本来は、中核に据えたい視点です。

日本中の多くの現場は、忙しいものです。その合間の時間を縫って開催する場合がほとんどなのですから、やはり参加者側の事情を考えずにはいられないと思います。