数値だけを追っても万全なストレス対策にはならない

ストレスマネジメントの方法を考える時に、ストレスの状況をまず把握することが挙げられます。組織内の平均値や、業務別、年代別などのストレス度を求めれば、大よその傾向を把握することができるのです。

ストレスチェックが義務化されたこともあり、多くの企業で、このような数値を把握しているはずです。

数値から把握

数値からだけではつかみきれないことも多い

職場でのストレスマネジメントを組織的に行うのであれば、全職員のストレス状況がどのようなものかをアンケートやストレスチェック票などで把握するわけです。

そして、そこから考えられるストレス状況を高めている要因や、ストレス状況の平均、散らばり具合などを分析します。

そして、それぞれの要因に対して、対策を打っていき、時間を置いて再び実態調査を行い、対策前後の様子を比較して、さらにPDCAサイクルを回していくというやり方になるのではないでしょうか。

元々あるストレス状況-ストレス対策=ストレスの減った状況

効率的な方法だと思いますし、実際このような方法を取ることで成果があがっていくのではないでしょうか。

対人であることの難しさ

しかし、ストレスマネジメントに特有な点があるとすれば、それは対人のことであるという点ではないでしょうか。例えば、残業が多いのに倒れない人は結構身近にいるのではないでしょうか?このような方は数字だけでは理解しえないと思います。

理屈上は問題点に対策を行うことでどんどん良い方向に向かうはずなのですが、おそらく単純には話が進まないのではないかと想像しています。

パソコン使用にあたってはブルーライト対策を行うとか、そういう物理的ストレスへの対策は、このモデルでかなり成果を生むと想像するのですが、なかなか一つの対策では難しいストレスというものもあるでしょう。対人ということには、その人その人の個別性、ストーリー性が重要になってくるのだと思います。

これをナラティブな視点と言います。別サイトでナラティブアプローチに触れています。

紙による調査からでは把握しにくいストレスもあれば、当人自身も意識化できないストレスも存在しているはずです。複雑な人間関係や、仕事へのやりがいなど、これらは、個別的な施策や、さらに大きな枠組みからの検討が必要となるでしょう。

例えば、社員相談室が整備されているとすれば、それは個別性を尊重できる機会となる可能性があると思います。逆に社員相談室を設置したのだからストレス対策は万全なのだともまた言えないという、何やら難しい話のように聞こえると思います。

全体への働きかけと、個別な支援の両方が唇歯輔車的に働くのではないでしょうか。